電池切れの星

 

 

 

電池切れの星は 夜にかすかに光る

誰にも気付かれないほどのかすかな光

私だけ気付いた。

 

私だけ気付いた。

それは私の遠い記憶を見つけたようだった。

何でもない出来事の、誰に話すでもない出来事は

遠い記憶で今そんな風に光る。

かすかな光はとても、優しい

押し付けることなく気付かれることも少なく

ただ静かに微笑んでくれているようだ。

 

もう消えたと思った星はまだかすかに

かすかに光る

教えてくれる

私の希望、もう望まないとしてもそのまま

持っていてもいいんだと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

春は,私の後悔を一斉に花開かせなだめる

 

つまらない自分を笑われているような気もするし

小さい子供をなだめるようでもあって

懐かしい匂いがさらに後悔と優しさを呼ぶ

 

ひとつひとつのつぼみが膨らむと同時に思い出す

つぼみと同じ数の日々が

膨らんで咲いたことを思い出す

あの日と似たひだまりは いつの私のことだったのか

 

初めてなのに懐かしいことばかりだ

同じ景色は私の知らない時代にもあって

私のいない時代のあなたのそばに私がいる

あなたのいない時代にもあなたは私のそばにいる

見て感じたことはきっと似ている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ドアを閉める

 

 

 

加湿器が水を飲む音が聞こえる。

ちゅうぶらりんな体でもその音を捉える。

天井の電球を見て 思い起こすのは

子供の頃 子供がもっと子供の頃、

弟が子供の頃

今の目線は子供の頃の私が弟を見る目線

今の目線は母が私たちを見る目線

昔の私がそこに立って私を見ている目線

感じるのは ただ

こんなにもいくつものことを思い出せることと

時間という概念 遠くなるばかりなのに

近いという不思議な感覚と錯覚

 

歌の一節で思い起こす心

メロディで、それよりも特ににおいで

さっきのドアを開ける瞬間のどこからかただよってきた

甘いようなかすかな匂いは、昔母親からもらった、

パリの土産だとかいう古い香水のような

父が当時好んで使っていたピンクの粉石鹸のような

ドアを閉めるともう忘れるそんな出来事なのに

涙が出て、何だろうと思う。

 

ドアを閉めると忘れる。

忘れたことに気付いてまた開いてみる

首を傾げてまたドアを閉しめる

そんな繰り返し

一度閉めたドアの向こうにはもう行けないのだ

少し考えて、でもまた毎日に戻る。

 

 

 

 

 


ブルーハーツ

 

ブルーハーツ、ライブいったこともないしファンというには全然足りないんですが

中学生の頃好きでした。

音楽は嫌いじゃないけど特にないとダメなわけでもない。

音と言うのは、聞こえてくることだよね。体に当たったりする何かだったり。

何かを聞きたい人が好きな人は音楽がすきなのかな。

音が無い、というのは聞こえていないことだけど、

音にじゃまされたくない「何か」を聞きたいと思っている。こともある。

音楽を聴かないからといって嫌いでもないというのはそういうことかな。

好きな音が外にある人、好きな音が内にある人、、、

好きな音がたくさんある人はたくさん聞くのかな。

ライブが好きな人は耳だけでなくて体全体というか心臓に直に伝わる感じもすきなんだろうな。

あれは楽しいし会場との一体感とかもあるよね。

 

ブルーハーツをなんで思い出したか、というと

最近息子がよくyoutubeで聴いているからです。

それまで忘れていた歌詞とか全部思い出せますね。完璧じゃないけど。

でも音ももちろんあってだけども、歌詞が好きです。

やっぱり言葉にじーんとくるほう。

泣けるわ

音は楽器からだけでなく声も音だよね

言葉にもリズムがあって、声にすると音になる

でもその音を心の中で聴いている

声にしない言葉を心の中で聴いて、じーんとする

 

息子が小さい時私に怒られたりしても、私の言葉が面白くて気に入って笑っていたことがあった。

ダメダメ!とかいうのを、ちゃいちゃい!と言ったり、ぽろぽろこぼしたらダメ!の

ぽろぽろとか、そういうなんか繰り返すリズムある言葉。幼児にしたら楽しかったのかもしれない。

話す言葉もある意味音楽かな。

人にはそれぞれ自分の音楽があるんだな。

自分から作って曲にしたり歌ったりするひとはなおさら、何もない音の中でも楽しいのかもしれないな

 

そしてブルーハーツ、また聴いてみようと思うのでした。

 

 

 

 

 

 


満月

 

 

満月にむかって呼んでみた。

もうよびかけることが無くなった名前を、

手を振って、手を振って、、、

おーい、ここだよ。と言った。

 

姉が、あの日の満月はあの子だと思って手を振った、と言った。

それぞれの大切な人を重ねる。

満月みたいな丸い笑顔だった。

 

ひとりで行かなきゃならなくなった時

知らない道をひとりで車で走っていた時

車の少ない道で大きな満月がついて来た

ああ、心配してるのかな、運転下手だったから

 

今日は満月なのか。とつぶやいた。

外に出たら庭の木の影から顔を出した。

ああそうか、、、、

何もわからないけど、ああ、そうか、と思った。

 

いつもの道、いつもの橋をわたる時

顔を出す

何か言いたいことある?

私は知らせたいことがたくさんあるよ

気になってるんだね

だから今日は満月なんだわ

 

ずいぶん時間が経った。

あなたの名前を呼ぶときの発音がぎこちなく感じる

長く呼んでなかったな

つぶやくだけで、地面に落ちた声

 

今は一体なんなんだろう

思い出だけが近くなる

なにもかも思い出せてしまう

それでいて遠くにある

今日は満月

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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